概要 |
- 諏訪大社に祀られている「建御名方命(タケミナカタノミコト)」の別名について
|
質問内容 |
- 建御名方命(タケミナカタノミコト)は、又の名を6つ持ち、御穂須須美命(ミホススミノミコト)はその1つという記述が『元宮神社誌』(元宮神社編集委員会編)に記載されている。その参考文献となっている『諏訪旧跡誌』の原典に記載があるかどうかを確認し、該当部分があれば複写して欲しい。
|
回答 |
- 『諏訪旧蹟誌』については、『復刻諏訪史料叢書 第3巻』(諏訪教育会編)に収録されており、P101~102に記載があったので複写した。また、同じ資料に収録されていた『顕幽本記』P913にも記載があったので複写した。別の文献で、『国体神祇辞典』(小倉鏗爾 著P1005、P1015~1017)、『諏訪神社 謎の古代史』(清川 理一郎 著P94~96)、『諏訪史 第2巻 後編』(宮地 直一 著P28、P38)、『諏訪神社誌 第1巻』(太田 亮 著P9~11)にも記載があったので複写し、すべて送付した。
- 建御名方神の別名とされる御穂須須美命について、御穂須須美命の名は『出雲風土記』に見え、所造天下大神命(アメノシタツクラシシオオカミ)(大国主命の別名)と奴奈宜波比売(ヌナガハヒメ)の間に生まれた神とされる。また、『先代旧事本紀 巻四』には、大己貴命(オオナムチノミコト)(大国主命の別名)が高志の国の沼河姫(ヌナカハヒメ)を娶って建御名方命を生んだという記事がある。この二つの伝承から、建御名方命と御穂須須美命は同一神と考えられているようである。そのためか、新潟県などの諏訪神社では、祭神を建御名方命ではなく御穂須須美命としている神社もあるようである。
- 諏訪地方では建御名方神(タケミナカタノカミ)の呼び名が一般的である。
回答日:2013年(平成25年)10月30日
|